三井住友信託銀行の「おひとりさま信託」について語ってみた

皆さん、ご機嫌いかがですか。
散々、ブログの更新をしなかった挙句、しれっと戻ってきたおたんこです。

ちょっと仕事で色々あったもので、なかなか更新できませんでしたが、今回、やっと時間が取れたので更新します。
今回は三井住友信託銀行(以下、SMTB)の「おひとりさま信託」について語ってみたいと思います。

「おひとりさま信託って何?」

昨年の暮れ、都内某所の三井住友信託銀行の店舗を横切ろうとしたとき、目の前に現れたのが「おひとりさま信託」のパンフレット。

「おひとりさま信託」のパンフレット

「おひとりさま信託」のパンフレット

このパンフレットを見たとき、「いつかはどこかの金融機関がやると思っていたがついに来たか」という感じです。
SMTBファンのおたんこからすると嬉しくもあり、切なくもあります。

パンフレットやSMTBのホームページでは「おひとりさま信託」の定義が書かれていなかった(※おたんこ調べ。書いてあったらごめんなさい)ので、以下、おたんこなりの解釈です。

つまり、いわゆる「おひとりさま」が財産の管理などを含む身の回りのことを、おひとりさま自身が亡くなった時も含めて、一切合切第三者に頼みます、ということなんだろうと思います(「おひとりさま信託」のサブタイトルで「人生100年時代を生きるおひとりさまの”終活”を応援する信託」とあることからも、このような解釈で問題ないかと思います)。

「おひとりさま=身寄りがいない」「亡くなった」………
「コロナで気分がどんよりしている中、なんて嫌なことを言うんだ、おたんこの野郎」とお思いの方も少なからずいらっしゃることと思います。

ですが、おひとりさまが老後、あるいは亡くなった時のことを考えると、漠然とした不安感を抱く方もいらっしゃることと思います。
だからこそ、このコロナの影響でお仕事をさぼっている在宅勤務をされている方たちには、「おひとりさま信託」について知っておいたほうが良いのではないでしょうか。

どういった人が利用できるの?

商品概要を読むと、ご利用いただける方として「個人のお客様」としか書いておりません。

おたんこはてっきり、「独身・子なし」の負け犬独身貴族の方が対象だと思っていました。

しかしながら、「個人のお客様」ということであれば、ご結婚されていてお子様もいらっしゃる方であっても、嫁・子供から疎んじられていて「家庭内窓際族」の世の旦那衆も利用できるのではないかと思われます。

この点はSMTBの店舗で要確認ですね。

そもそも信託って何?

そもそも信託って何ぞや、という方がほとんどだと思います。

信託法第二条第一項によると、「信託」とは、「信託契約・遺言・自己信託証書等で、特定の者が一定の目的(専らその者の利益を図る目的を除く。同条において同じ。)に従い財産の管理又は処分及びその他の当該目的の達成のために必要な行為をすべきものとすることをいう」とされています。

物凄くざっくりと分かりやすく説明すると、AさんがBさんに「ちょっと俺の財産の管理等をしてくれよ」と頼んで、BさんがAさんのために、Aさんの財産の管理等をすることを言います(頼み事の内容は色々あります。今回は説明の便宜上、運用にします)。

もしBさんが運用して利益が上がった場合、AさんとBさんの取り決めで、利益をAさん自身に配分してもいいのですが、第三者のCさんに配分しても構いません。

この場合のAさんのことを委託者、Bさんのことを受託者といいます。
利益を受けるのがCさんであればCさんのことを受益者といいます。
利益を受けるのがAさん自身であれば、Aさんは委託者であるとともに受益者でもあるということになります(この場合のことを自己信託といいます。「おひとりさま信託」は自己信託にあたるようです)。

信託のもっとも重要なポイントは、Aさんが自分の財産をBさんに委託してしまったら、その財産は実質的にはAさんの所有物ではありますが、法律上は(形式的には)Bさんの所有物ということになる、という点です。

だから、Bさんは悪巧みをしない(形式的所有者であることを利用して勝手にAさんの意思に反して処分しない等)、きちんとした人である必要があります。
この点、「おひとりさま信託」の受託者(Bさん)はSMTBなので安心ですね。

「おひとりさま信託」の具体的な内容を見てみよう

おたんこが見た限り、「おひとりさま信託」は信託法が規定する頼み事以外のことも含まれているようです。
それでは、順番通りに見てみましょう。

未来の縁ーingノート

このノートに、「自分が死んだら自分の財産を含む身の回りのことはこのようにしてほしい」など、万が一の時の身の回りのこと(死後事務)に関する希望を記録します。
そうすれば、自分が死んだ後、このノートに基づいてその通りにしてくれるそうです。

かんたんSMS安否確認

近年、身寄りのない方が人知れず亡くなる孤独死が散見されます。
かんたんSMS安否確認はこのような事態を避けるために、定期的におひとりさまの携帯端末にショートメッセージを送信し安否を確認するとともに、万が一の時があった時には、予めおひとりさまが届け出た人に連絡がいくようになっているようです。

遺言代用機能で死後事務の費用や寄付の資金を管理

おひとりさまが財産をSMTBに委託し、管理してもらうとともに、死後に予め指定してある人におひとりさまの財産を支払います。
この点、推定相続人がいる場合は遺留分が発生する場合があるので、事前に相続関係を調べておいたほうが良いようですね。

最後に

自分で書いておいて言うのも何なんですが、おひとりさまの死後についてブログで書き綴るとさすがに鬱っぽい気持ちになっちゃいましたね。

なお、おたんこはSMTBの行員でもなければ関係者でもありません。
SMTBの行員はペーペーのおたんことは違い、きちんとした、責任感のある優秀な人達だと思いますので、「おひとりさま信託」の正しい情報・内容は、皆様方が直接SMTBの店舗まで行き、ご確認ください。

本ブログは正確性を担保するものではありません。

皆様方の毎日が楽しいものでありますように。
おたんこ